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バルセロナで日本語の礼拝に参列したい、聖書を読んでみたい、と思う方々への案内用ブログです。プロテスタントとカトリックの合同集会ですが、洗礼を受けているか否かに関わらず、聖書に興味をもたれる方ならどなたでも歓迎します。なお、統一教会やエホバの証人など、いわゆる異端といわれる宗派とは一切関係ありません。
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月報2012年2月号 『信仰がよろめくことがないように』
主の聖名を賛美します。 バルセロナ日本語で聖書を読む会の月報第84号をお送りします。 

聖書を読む会の定期集会は2月18日午後、主催者宅にてもたれ、ルカの福音書の学びをスタートしました。この学びを始めるにあたり、神戸の西神聖書教会牧師である下山尚孝牧師のご指導をいただく許可をいただきましたので、今回の学びには下山師のメッセージが盛り込まれています。主催者と同じ苗字ですが、親戚筋ではありません(残念ながら)。

  信仰がよろめくことがないように 

(ルカによる福音書1章1節から4節) ルカがこの書簡をテオピロ“閣下”に宛てて書いたのは、紀元58とか60年ごろと言われている。テオピロはこの福音書以外の文書に名前が出てこないので、「クラティストス=閣下」という尊称を持つローマの高級官僚のなかでもあまり目立たない存在だったと思われる。しかしルカは、キリスト教に多少触れたと思われる彼に向い「お受けになった教えが確実なものであることを、よくわかっていただくために」この書を献上すると明記している。「確実なもの」、これは、その教えが頼るに足るものであるということで、原語では「よろめくことがない」という意味。ではイエスの目撃者ではないルカが、なぜこの政治家に、これほど熱心に書物を準備し献上したのか。その謎に思いをめぐらし、私たちは当時の現地の状況を探りました。  
ローマ帝国はシーザーの死後、オクタウィアヌスとティベリウスという、二代の皇帝の行政のもと安定していたが、第3代皇帝カリグラは、最初は国民に尽くす良い皇帝だったものの、2年もしないうちに国庫に積もる大金を見てから発狂してしまい、暴君となって議会と国民全員を恐怖に陥れた。皇帝に反論するものはすぐ処刑される恐怖政治がローマを振り回し、結局彼は観劇の最中、腹心の部下に暗殺された。

 議会はもう皇帝制度をやめようと主張したが、皇帝がいなくなると失職する親衛隊が武力で反抗、後継者としては唯一生き残っていたクラウディウスを皇帝に立てた。この皇帝は前評判「うすのろ」にしては、なかなか賢い良い皇帝ぶりを発揮したが妻に恵まれず、4人目の妻アグリッピナに毒殺されてしまう。アグリッピナはどうしても、クラウディウスの息子ブリタニクスではなく、自分の前夫との子であるネロを皇帝にしたいという野心に燃えていたのだった。 

ネロとアグリッピナを描いた金貨 

かくして皇帝ネロ(当時16歳)が登場するが、暴君で有名な彼は間もなく、政治にとやかく口を出す母親アグリッピナにうんざりして不良息子となってしまう。アグリッピナは息子を利用して政治の実権を握れないとわかると、今度は実の息子を見捨ててブリタニクスを持ち上げようとしたため、ネロが発狂。彼はA.D.55年にブリタニクスを、そして59年には母親も殺し、自分の妻も殺してしまい、側近の政治家たちも追放し、男妾奴隷と正式な結婚をし、ネロを批判した者、気に入らない者を全て殺したので、国はカリグラ皇帝時代よりも更にひどい恐怖状態に陥った。

この兆候が高じてネロがローマの大火をキリスト教徒のせいにして信者を惨殺するのは紀元64年。つまりルカ福音書はちょうどこの恐怖政治が激化していた只中で書かれたことになる。恐らく、この頃のキリスト教は、ローマの皇帝礼拝に傾く政情に深く悩まされていたことが想像される。
   皇帝ネロ 

こうしてみると、ローマの政治家のひとりであり、キリスト教に触れたテオピロに「信仰がよろめくことがないように」この書を記して献上したルカの、伝道者としての真摯な熱意が伝わってくる。たったひとりの魂の救いのために語りかけ、調べ、書物にまとめた熱意あふれるルカの書簡はその後、後世に読み継がれる福音書のひとつとなって私たちにも届いた。ここに私たちは聖霊の働きを感じ、一同でこの書簡の学びに深い興味を持ちました。 
(2月の集会参加者は大人6人でした) 


 皇帝ネロのよもやま話: 前頁で少し紹介したローマの皇帝ネロについて調べたエピソードをご紹介します。 

ネロといえば暴君、暴君といえばネロ。彼の母親アグリッピナは、彼を皇帝につけるためなら手段を選ばず何でもする野心家だった。全ての皇位継承者を政治から遠ざけてから夫のクラウディウス皇帝を毒殺し、自分の子ネロを即位させた。(54年10月13日)

 当時16歳だったネロには家庭教師として哲学者のセネカと親衛隊長のブッルスがついていて、彼らが摂政政治をしたので出だしは非常に好評、皇帝就任演説で元老院の絶賛を受けている。
哲学者セネカ

 しかし、じきに母親アグリッピナが国政に鼻を突っ込むようになり、息子である皇帝ネロを使って政治を振り回すようになる。これをうっとうしく感じたネロは悪友オト(後の皇帝)たちと夜遊び、暴行、恐喝、窃盗を繰り返すようになり、先帝の娘を妻に持ちながら解放奴隷のアクテという娘と恋に落ち、大スキャンダルを巻き起こした。 

するとアグリッピナはネロを見限って亡き夫の息子ブリタニクスこそ皇帝になるべきだったと豪語。ネロのような息子は往々にしてマザコン。彼は母に見限られて激怒。55年にブリタニクスを殺害し、母親をも殺害しようとする。

ところが母は一枚上手で、毎日解毒剤を飲んでいたのでネロの毒殺計画は3回失敗。プランを変えて母が乗る船を沈没させたが、アグリッピナは泳ぎが達者で死ななかった。ついに59年に親衛隊を母に送って刺殺している。 

その頃のネロは、右腕のセネカやブッルスの忠告にも耳を貸さなくなって彼らを追放。悪友オトも地方へ追放して彼の妻を自分の妻とした。しかし彼女が妊娠中、口論からネロが腹部を蹴って胎児もろとも殺してしまう。その後狂気にはしり、男妾を抱えるようになって奴隷の男と正式に挙式し、また大きなスキャンダルを呼ぶ。しかしネロを批判した者は全員即刻暗殺された。ネロがつくったのは恐怖が人々を支配する時代であった。 

64年7月19日未明、古代ローマの遺跡、チルコ・マッシモ競技場の1階売店から出火、売店付近に山積みされていた商品に燃え移り、強風にあおられて周囲の貧民住宅街(木造)に燃え移り、1週間燃え続けたあげくローマ市内のほとんどを焼き尽くした。ネロはこの大火のあと陣頭指揮をとって救援活動を行い、宮殿を解放して多くの仮説小屋を建て、食糧の値上げを制限し大量の小麦を被災者に配布、市内工事も急ピッチで進めたので2年後にはローマは以前にもまして立派になった。
 ローマの大火

 しかし市民はそのネロの功績を賞賛するどころか、「ネロが自分のために建てたかった黄金宮殿建立の土地をめあてに放火したのだろう」という噂が流れた。確かに焼け跡の一部を彼の黄金宮殿に当てがっていたが、これを聞いたネロは激怒、当時新興宗教として勢力をのばしていたキリスト教徒を放火犯人であるとし、信者を次々と捕えて非常に無残な方法で処刑した。こうして彼は、はからずも世界史上初のキリスト教徒迫害を記録してしまった。   


 お知らせ: 
 ✚ 次回の聖書を読む会集会は、3月25日(日)午後4時30分から 主催者宅にて持たれます。次回の集会では、引き続きルカによる福音書を学び、その後カレーで交流します。ぜひご一緒にひとときを過ごせれば幸いです。

 ✚ 今回の聖書の学びからご指導をいただくことになった下山牧師は、主催者と苗字が同じですが偶然の一致です(ちなみに奥様は名前まで同じです)。インターネットで下山牧師のサイトを見つけて以来、何度もデボーション時に愛読させていただきましたが、ルカによる福音書と使徒行伝のメッセージが全て掲載されているため今回のご指導をお願いし、受け入れていただけたものです。今月号には紙面スペースの関係で下山師のメッセージ要約を載せることができませんでしたが、集会ではほぼ全文を皆で読ませていただきました。この場をお借りして、先生に心から御礼申し上げます。なお、下山牧師のサイトは次のURLになります。http://kobetouka.com/

 ✚ 欧州にも何人かの宣教師を派遣してくださっているアンテオケ宣教会のメンバー、H.M.姉が観光でバルセロナに来られ、集会にミニ聖書3冊と『百万人の福音3月号』、『Revival Japan 2月19日号』、その他お菓子の差し入れをいただきました。どれも集会で大いに活用させていただきます。本当に有難うございました!日ごろのお祈りにも心から感謝しています。どうぞ今後とも引き続き宜しくお願いいたします。 なお、今回いただいた『百万人の福音 3月号』には、東日本大震災から1年経って、被災者である方々や教会の経験談が多く掲載されています。とても素晴らしい証です。回覧しますのでぜひご一読ください。

 ✚ 4月の集会はロンドンから江口剛伝道師をお招きして、4月28日(土)に持たれる予定です。江口師は特に若い人たちに人気の楽しい先生ですので、皆さんぜひご友人とお誘い合わせでいらしてください。
| ルカ福音書研究 | 18:36 | - | - |
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